ルアー回収大作戦


 えー、僕はかなりルアーに金をかけるほうです。単純なんで、安いルアーを使っていると、なんとなく釣れそうな気がしないんですね(笑)。ほら、やっぱり思い込みっちゅーのは大事ですから(笑)。
 ですから、ロストするとすげーショックな訳です。一瞬で野口英世プラスアルファがパーな訳ですから。しかしながら、バスというのは面倒なお魚で(笑)、ルアーが根掛かり易いエリアに潜む習性があるんですね。だから、どうがんばってもロストする時はしてしまうのです。特にオカッパリの時は顕著です。何度泣かされた事か・・・。
 そんな訳で(どんなわけだよ)、僕はルアーが根掛かりすると、かなり無茶をして(笑)回収します。いや、マジで。回収に1時間とかかけることもあります。内緒ですが(笑)素っ裸で泳いだ事もあります。それでも回収できない時は出来ないんですが、中でも輝ける成功談をお話しましょう(笑)。
 初めてDEEP−X200を買っていい釣りをした事は前に書きましたが(「初めてのメガバス」参照)、その時の事です。実はそのいい釣りをする前に僕は違うポイントでこれを投げていました。そこはシャローフラットで、実は沖に倒木が一本沈んでいる事は前から知っていました。そしてあろう事か、その倒木にX200を引っ掛けてしまったのです!引っ張るとあっさりラインブレイク・・・。状況は絶望的でした。ああ、あんなに高いルアーをなんと魚を釣る前にロストしてしまった・・・。僕は自己嫌悪に陥りながら諦め切れずにいました。
 そこで、ふと、悪魔の囁きが聞こえたのです(笑)。「あの倒木に違うルアーを通せば引っ掛かって取れるかもしれないよ…」
 それは妙案だ(笑)と考えた僕は早速タックルボックスを掻き回しました。そして、釣れた事も無いウィグルワートを発見。これなら無くしても惜しくないぜ!そして、倒木に向かって何度も投げ続けたのです。すると、何度目の事でしょうか、変な感触と共にやや重い引き抵抗。そして帰ってくるウィグルワートの後ろに赤い影が!なんと本当に回収に成功したのです(笑)!
 その後何度も同じ様な事をしたものの、二重遭難こそあれ(笑)あんなにうまく回収できた事はないですね。
 そして、インレットでいい釣りをして、満足しながら駐車場に戻ろうとしていた僕は、よせばいいのに(笑)、駐車場に昇る坂の下でX200を投げ始めたのです。そして、なんとまた根掛かりをやっちまったのです!
 又もラインブレイク。しかし、その根掛かりした場所は岸から程近く、なんとなく取れそうでした。そこで僕はウェーダーに物を言わせてだばだばと水に入っていき、その付近を竿で探ってみました。しかし、ありません。僕は考え、さっきの手を使う事にしました(笑)。要らないミノーにウェイトを括り付け、その付近をずる引きしてみたのです。まぁ、さっきみたいな幸運がそうは続く訳がないのですよ。あっさり根掛かり・・・。
 しかし、その根掛かりの感触がどうも気になりました。なんだか、木とか岩とかじゃないぞ?
 実はその場所の沖には浮島が浮いており、その浮島は岸からロープで固定されていたのです。そのロープの一本がその根掛かりエリアの側に沈んでいたのです。これだ!これに根掛かりしたに違いない(根拠はない)!
 僕はロープを引っ張ってみましたが、ロープはスタンプに絡み付いていて容易に上がってきません。そこは急激な落ち込みで、ちょっと油断すると深場に落ちそうになる上に、水は冷たく、周囲には誰もいません。「俺はこんなところで何をやっているのだろう」と我に返りそうになるのを必死でこらえながら(笑)、悪戦苦闘する事1時間(笑)。遂にロープは外れ、水面まで上がってきました。そこに赤い影が!
 いや、40UPを釣った時並みの達成感でしたね。あれは(笑)。



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