無茶は良くない


 僕は釣りに行くとかなり無茶をする方です(笑)。自覚はあるんですが、釣りに熱中すると、冷静ならやらないような事を平気でやっています。
 昔はオカッパリ専門でしたからまぁ、人が絶対行かないようなエリアに侵入する事は朝飯前でした。絶壁をヤモリのように張り付いて渡り、帰りに怖じ気づいて迂回しようとしたら、人跡未踏の薮に突っ込んで危うく遭難しかけたり(笑)、近道しようとして山の中に分け入ったらまったく方角が分からなくなって、結局2時間も山中をさ迷ったりしたことがあります(笑)。
 ウェーディングしていたら底が泥で首まで沈んだ事もありましたね。あれはかなりやばかった(笑)。それ以来ウェーディングの時はライフジャケットを着るようにしています。
 ゴムボートを使うようになってからはなるべく無茶はしない様にしているのですが(ほんとかよ)、そもそも「釣りには使うべからずの」小さなゴムボートで大規模リザーバーに乗り出す事自体が無謀だという意見も(笑)。
 中でも極めつけは、そのゴムボートを初めて使った時でした。
 そのリザーバーで浮くのが初めてだった僕はなかなか快適なので調子に乗っていました(笑)。そこで、行けるとこまで行ってみようという事で、ダムサイト方向に進み始めたのです。風は逆風。僕は「うーんこれぞ大冒険釣行!」(馬鹿)と悦に入っていました。
 そして、エントリーポイントから1km近く離れた場所で、その事件は起こりました。そこでは風はいよいよ強く、僕はかなり必死でボートを漕いでいました。すると…、
 「バキ!」なんだ?と見てみると、なんとオールがへし折れてぷかぷか浮いているではありませんか!一瞬事態が理解できなかった僕ですが、次の瞬間には全てを悟りました。僕は必死に手を伸ばして浮いているオールを回収しようとしました。しかし願いも空しく、次の瞬間にはオールは水深20mの湖底へと消えていってしまったのです。
 まぁ、後から考えるとそのオールは総プラスティック製でしかも二本継ぎでした。そもそも強度が不足していたのです。大体がそんな強風下で使う事が想定されていなかったのかもしれません(笑)。
 しかし、まずい事になりました。ゴムボートというのはカヌーと違って、一本のオールでは回転するだけで進まないのです。幸いな事にエントリーポイントに向かって風は順風。僕は諦めてオールで方向を調節しながら風任せに流される事にしました。
 しかし、遅い!僕は少しでも進行を早くするために(笑)、ディープクランクをセットして進行方向に投げ始めました。仲間からは「早く帰ってこい!」という無慈悲な電話が掛かってきていましたから(笑)。
 途中、橋脚に差し掛かりました。僕は本能的に(笑)その橋脚に向けてルアーをキャストしました。するとなんとヒット!44cmの見事なバスをゲットしたのです(笑)。いや、バサーたるものどんな時でも釣りを忘れてはいけませんよね(笑)。
 そこから悪戦苦闘し、残ったオールもへし折れ(笑)、散々苦労してエントリーポイントに何とか無事に到着。生還を果たした僕を向かえたのは「遅い!」という仲間達の叱責でした(笑)。
 結論として、皆さん無茶は程々にね!という事で(まったく説得力が無い(笑))。



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