早起きについて

 バサーは早起きである。
 通勤時には「後5分〜」と、ベッドにしがみつく人も、釣りとなれば4時とかに目覚まし無しで起きてしまう。それがバサーという生物である。
 人はなぜそんなに早起きしてバス釣りに行くのか?理由は簡単。朝は釣れるからである。
 バスは朝に集中して捕食活動を行なう傾向がある。理由はよく分からないが、とりわけ日の出る直前から太陽が地平線を離れるまでくらいには、バスは非常に高活性になる。高活性のバスが釣り易いのは当然である。
 そして、プレッシャーの問題がある。
 日中、アングラーが途切れることも無いようなハイプレッシャーフィールドも、流石に夜はほとんどアングラーがいなくなる。その結果、一級ポイントが5時間以上寝かされることになる。寝かされた一級ポイントに高活性のバスが入ってくるのであるから、これはもう釣れて当然。早起きして行く価値は十分にあるということになるのである。
 ここでバサーを悩ませるのは、一体何時に起きるべきか?という問題である。
 ハイシーズン。北関東では5月〜10月くらいまでであるが、この時期の日の出の時間は4時〜5時くらいである。この時間には釣りを始めたい。であれば起きる時間は移動に掛かる時間にもよるが、3時〜4時ということになる。
 一般的バサーは、まぁ、この時間に起きる。しかしながらこれでは未だ甘い。何しろ朝マズメの鉄則は人に先んずることなのである。みんなと同じに到着したのでは遅いのである。よって、みんなが4時に起きるのであれば3時、3時に起きるのであれば2時。それでも遅ければ1時には起きなければならない。
 1時ともなれば、未だ寝ていない人もいるような時間である。そのため、徹夜で釣りに出かける人も中にはいるが、これはこれで寝不足で釣りに集中できないというような事態が起きてしまうので好ましくない。車中泊という手もあるが、これもうっかり車の中で寝過ごしてしまう危険性があるのでお勧めできない。
 やはり、釣りに行く前の晩は早めに寝ることをお勧めしたい。人間5時間は寝ないとやはり寝不足になるので、1時に起きるには前日20時には就寝したい。釣りに行く前の日にいきなり早く寝付くのは難しいので、日ごろから早く寝て早く起きる習慣を身に付けておかなければならない。釣りをすると健康になるというのはこのような理由もあるのである。
 まぁ、それは冗談としても、早起きバサーには良いことがあるというのは本当のことである。特に自分の通っているフィールドがハイプレッシャーですれている人ほど早起きは得になる。そういう野池では早くフィールドに乗り込んだ人=その日の竿頭、ということは珍しくない。それに早朝釣れるバスはサイズも良いのである。
 そんな訳で今日もどこかの野池でアングラーによる過酷な一番乗り競争が繰り広げられている。でも、一度真っ暗な中で薮こぎしていたら危うく遭難しかけたことがあるので、ほどほどにした方がいい。




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